pub-2692689168729180 施設から帰宅した高齢者が別人のように?福祉用具専門相談員の体験談 | かいごどうブログ

施設から帰ってきたら別人!?福祉用具専門相談員が驚いた高齢者の変化

実体験

施設から帰ってきたら別人!?福祉用具専門相談員が驚いた高齢者の変化

こんにちは!かいごどうです。

長年、介護の現場や福祉用具の仕事に携わっていると、いろいろな出来事に遭遇します。

今回は、その中でも特に印象に残っているお話。

「えっ!? あのおじいちゃんが、こんなに元気になったの?」

久しぶりに訪問して、思わず驚いた出来事です(笑)。

ご夫婦二人暮らし。でも、生活スタイルは正反対

ある高齢のご夫婦のお宅でのお話です。

お子さんは少し離れた場所に住んでいて、ときどき様子を見に来られるという生活。

奥さんは認知面にも特に問題がなく、日常生活も自立されていました。

趣味を楽しんだり、お友達と出かけたりと、なかなか活動的な毎日を送っていたようです。

一方、ご主人はというと……。

趣味といえば、庭の草花をいじるくらい。

あまり積極的に外へ出るタイプではなく、奥さんが出かけている日中は、一人で家にいる時間が多かったようです。

そんな生活の中で、徐々に下肢筋力が低下。

さらに、会話や物事の理解にも気になる変化が出てきていました。

もちろん、こうした変化にはさまざまな原因が考えられます。

ただ、外出や人と関わる機会が少なくなっていたことも、気になる点ではありました。

最初の依頼は4点杖と歩行器のお試し

私が最初に訪問したのは、

「4点杖と歩行器を試してみたい」

という依頼をいただいたときでした。

早速、福祉用具を持ってお宅へ訪問。

ところが……。

こちらが使い方を説明しても、なかなか指示が伝わりません。

「ここを持って、こう動かしてみてくださいね」

とお伝えしても、思うように操作していただけない。

4点杖も歩行器も、安全に使用していただける状態とは判断できませんでした。

福祉用具は、置けば安全になるわけではありません。

本人が使い方を理解し、安全に操作できることが大切なんです。

次に試したのは玄関の上がり框用手すり

後日、玄関の上がり框に設置できる手すりを持って再訪問しました。

こちらは実際の動作を確認しながらお試しいただき、試用期間を経て正式にレンタルすることになりました。

さらに、玄関アプローチから駐車場へ向かう途中の段差にも、住宅改修で手すりを取り付ける計画が進んでいました。

ところが、ここで状況が変わります。

ご主人が特別養護老人ホームへ入所することになったんです。

そのため、予定していた住宅改修はいったん中断となりました。

施設から帰ってきたら……えっ、別人!?

それからしばらくして、再び連絡が入りました。

「一度自宅に戻ることになったので、福祉用具のサービスを再開したい」

とのこと。

そこで、久しぶりにご主人のお宅へ訪問しました。

すると……。

「えっ!? 本当にあのときのおじいちゃん!?」

いやぁ、驚きました(笑)。

以前は、こちらの説明を理解していただくのも難しかったのに、今回は会話がしっかり成立するんです。

質問をすれば、きちんと答えてくださる。

こちらの話も理解されている様子。

しかも、ADL(日常生活動作)も以前と比べて大きく改善しているように感じました。

「ここまで変わるものなのか……」

長くこの仕事をしていても、驚かされることがあります。

施設での生活が良い刺激になったのかな?

私がそのとき考えたのは、生活環境の変化についてでした。

自宅にいた頃は、一人で過ごす時間が多かったご主人。

一方、施設では食事や活動など、一日の生活に一定のリズムがあります。

職員さんから声を掛けられたり、ほかの入所者さんと顔を合わせたり。

自宅とは違った刺激を受ける機会もあったのではないでしょうか。

もちろん、今回の改善が施設での生活によるものだったとは断定できません。

体調の変化や適切なケア、リハビリテーションなど、いろいろな要因が関係していた可能性があります。

それでも、久しぶりにご主人とお会いして、私は改めて感じました。

生活のリズム、人との会話、身体を動かす機会って、本当に大切なのかもしれないなぁ。

これって高齢者だけの話じゃないよね(笑)

今回の出来事で考えさせられたのは、社会とのつながりの大切さです。

誰かと話す。

外へ出かける。

趣味を楽しむ。

身体を動かす。

何かを考えたり、新しいことに触れたりする。

こうしたことは、高齢者だけではなく、私たちにも大切なんじゃないでしょうか。

もちろん、一人で静かに過ごす時間が好きな方もいますし、それ自体が悪いわけではありません。

ただ、毎日が同じことの繰り返しで、人と関わる機会が極端に少なくなってしまうのは、ちょっと寂しい気もします。

私自身も、仕事を辞めて家でゴロゴロするだけの毎日になったら……。

最初の数日は天国かもしれませんけどね(笑)。

デイサービスにも、こんな役割があると思う

今回のご主人は特別養護老人ホームへの入所を経験されましたが、在宅で暮らす高齢者の方にとっては、デイサービスなども人と関わるきっかけになります。

もちろん、サービスを利用すれば必ず身体機能や認知機能が改善するというものではありません。

でも、家の外で過ごす時間ができること。

ほかの人と会話すること。

生活に一定のリズムが生まれること。

こうした機会が、その人の暮らしにプラスになる場合もあると思います。

また、ご家族が自分の時間を持てることも、大切な役割の一つですね。

本人にも家族にも無理のない生活を考えていきたいものです。

関連記事|デイサービスの選び方

「デイサービスを利用してみようかな?」と思ったとき、どんな施設を選べばよいのでしょうか。

趣味を楽しめるところ、運動に力を入れるところ、ゆったり過ごせるところなど、特徴はさまざまです。

本人に合う施設を探すためのポイントは、こちらの記事で紹介しています。

デイサービスの選び方|種類・費用・見学で失敗しない7つのポイント

まとめ|福祉用具だけでは分からないこともある

今回の経験は、私にとって忘れられない出来事になりました。

最初は4点杖と歩行器のお試しから始まったご縁。

その後、玄関の手すりをレンタルし、住宅改修の計画が進み、施設入所を経て再び在宅へ。

そして、久しぶりにお会いしたご主人の大きな変化。

福祉用具を安全に使うためには、身体機能だけでなく、理解力や生活環境も大切です。

そして、福祉用具だけでは支えきれない部分もあります。

だからこそ、ケアマネジャーや介護職員、ご家族など、多くの方との連携が必要なんですよね。

長く仕事をしていても、まだまだ勉強になることばかりです。

いやぁ、介護の仕事って奥が深い!(笑)

以上、かいごどうでした!


※個人が特定されないよう、氏名や詳しい所在地などは記載していません。体験談は筆者が実際に見聞きした内容に基づくものであり、施設生活と機能改善の因果関係を示すものではありません。

タイトルとURLをコピーしました