「介護の夜勤って、夜中は何をしているの?」
「利用者さんが寝ている間は、少しはゆっくりできるんじゃない?」
いやいやいや……そんなに甘くありません!(笑)
私は未経験・無資格で介護の仕事を始め、8年以上にわたって夜勤を経験しました。きっかけは、当時の生活費を稼ぐため。求人票にあった「夜勤1回2万円ほど」という条件に心をつかまれたのが始まりです。やっぱり金かい!(笑)
でも実際に働いてみると、夜は夕食介助から始まり、排泄介助、巡視、記録、朝の準備まで大忙し。今回は、当時の私が経験した夜勤の一晩を、時間の流れに沿って紹介します。
※ここで紹介するのは、私が勤務していた当時の施設での体験です。勤務時間、夜勤者の人数、介助方法、休憩体制は施設や時代によって異なります。
介護の夜勤は何をする?まずは一晩の流れを一覧で紹介
「夜勤=見守りだけ」と思っていたら、きっと驚きます。私の勤務先では、ざっくり次のような流れでした。
| 時間帯 | 主な仕事内容 |
|---|---|
| 夕方〜就寝前 | 食事介助、片付け、口腔ケア、更衣、居室への誘導 |
| 就寝前〜夜間 | 申し送り、巡視、排泄介助・おむつ交換 |
| 深夜 | 休憩・仮眠(勤務先での休憩枠は約2時間) |
| 午前2時半頃〜 | 看護師のケアの補助、2回目の排泄介助など |
| 明け方 | 夜間の記録、巡視、朝の準備 |
| 午前6時半頃〜 | 起床介助、更衣、フロアへの誘導、朝食準備 |
| 午前7時半頃〜 | 早番職員と協力して朝食介助 |
| 午前8時半頃〜 | 食後の誘導、片付け、申し送りの準備 |
| 午前9時頃 | 日勤職員へ引き継ぎ、退勤 |
時刻がはっきりしない部分は、私の記憶どおり「夕方」「深夜」としています。では、いざ夜勤スタート!
夕方〜就寝前|夕食介助から、すでに大忙し
夕食・配膳・口腔ケアの連続
最初に担当したのは、食堂での夕食介助。食べるペースに合わせて声をかけ、配膳や片付けを進めていきます。食事が終わった方には口腔ケアのお手伝い。
初めての夜勤だった私は、先輩の動きについていくだけで必死。「えっ、もう次の仕事ですか?」と心の中で何度もつぶやいていました(笑)。
更衣、居室への誘導、ベッドへの移乗
続いて、居室への誘導、着替えの介助、ベッドへの移乗など、就寝に向けた準備です。もちろん、利用者さんによって必要な支援は違います。移乗はご本人の状態に合わせ、無理な力任せの介助をしないことが大切です。
さらに排泄介助の準備やフロアの清掃。夜勤は静かに始まる……なんて期待は、ここで早々に消えてなくなりました。
就寝前〜夜間|申し送りの後は、おむつ交換の第一ラウンド
遅番職員・看護師から申し送りを受ける
利用者さんの体調や、その日にあった出来事、夜間に注意することを確認します。医療面の対応や服薬に関することは、看護師や施設の手順に従って連携することが欠かせません。
ここで聞き逃すと、後が大変。私も必死に覚えました。夜勤は「体力勝負」だけでなく、情報をきちんとつなぐ仕事なんです。
約35人のフロアに、思わず「マジですか!?」
当時、私の担当フロアには約35人の利用者さんがいました。多くの方に排泄介助が必要で、夜間のラウンドは大仕事でした。
最初は先輩と一緒に回りましたが、慣れてからは一人で対応した時期もあります。もちろん、これはあくまで当時の私の経験で、現在の適切な人員配置や介助体制を示すものではありません。
「35人って……朝までに終わるんかい!」
慣れない頃は、おむつ交換のラウンドだけで約1時間半。汚れが寝具まで広がって交換が必要なときには、もっと時間がかかることもありました。
急いで数をこなすのではなく、利用者さんの体調や皮膚の状態、羞恥心への配慮、安全確認が優先です。時間短縮は、その上で工夫すべきことだと今ならよくわかります。
においとの戦い、そして「鼻ポン」の思い出
実は私、昔からにおいに敏感。おむつ交換は、介護を始めた頃の最大の試練でした。
当時は「鼻ポン」や鼻栓を試してみたこともあります。今ではすっかり笑い話ですが、その頃の私にとっては大真面目(笑)。
ただし、これは当時の個人的なエピソードです。現在の介護現場では、施設の衛生管理・感染対策に従い、適切な防護具を使用することが大前提です。鼻栓などを安全対策として勧めるものではありません。
深夜|ようやく休憩!でも、気づけばもう次の仕事
最初の大きな排泄介助がひと段落すると、ようやく休憩の時間。当時の勤務先では、休憩枠が約2時間と定められていたと記憶しています。
「やっと座れる〜!」
仮眠を取ったり、軽食を食べたり。そんな何気ない時間が、ものすごくありがたかったものです。
当時は喫煙場所を気にしたこともありましたが、施設の禁煙ルールは守るのが大前提。今振り返れば、休めるときにしっかり休むのが何より大切ですね。
なお、休憩が実際にどの程度取れるか、夜間に何人で対応するかは施設ごとに異なります。就職を考えている方は、面接時に確認しておくと安心です。
午前2時半頃〜|再び動き出す!排泄介助の第二ラウンド
私の勤務先では、午前2時半頃に仮眠から戻り、病棟で褥瘡(床ずれ)のケアを行う看護師さんの手伝いに入ることがありました。医療処置そのものを介護職が勝手に行うのではなく、指示された範囲で準備や体位変換などを補助する仕事です。
その後、担当フロアに戻って排泄介助の第二ラウンド。
「また、おむつ交換かーい!」
夜はまだ終わりません。利用者さんが安心して眠れるように、必要な方に必要な支援を行い、変化があれば看護師などに報告していました。
明け方|35人分の記録と、地味に重要な巡視
夜間の様子を記録する
排泄介助が終わったら、今度は記録です。夜間の様子や介助内容、いつもと違う様子がなかったかを残していきます。
これがまた、地味に大変! 介助で身体を使った後に、頭もしっかり働かせなければなりません。
でも、記録は次の勤務者へつなぐ大切な情報。「特に変わりなし」のひと言で済ませず、必要な事実をわかりやすく残すことが大事です。
巡視と朝の準備
必要に応じて巡視・安否確認を行い、利用者さんの状態を見ながら朝の準備へ。エプロンなどの物品を整え、夜間にあったことを申し送りできるようにします。
外が少しずつ明るくなってくると、「ようやく朝が来た!」という気持ちになります。でも、ここからもうひと踏ん張りです(笑)。
午前6時半〜9時|最後の大仕事は起床介助と朝食
午前6時半頃|起床介助・更衣・朝食準備
朝になったら、利用者さんを順番に起こし、着替えのお手伝いをしてフロアにご案内します。寝起きがゆっくりの方もいれば、朝から元気な方もいます。ここでも、ご本人のペースに合わせることが大切でした。
午前7時半頃|早番職員が来た!まさに救世主
早番の職員さんが出勤してきます。
「援軍が来たーーーー!!!」
もうね、心の中ではファンファーレですよ(笑)。一緒に朝食介助や片付けを進め、次の業務へつなぎます。
午前8時半頃〜9時頃|誘導・申し送り・退勤
食事を終えた利用者さんを順次居室へご案内し、日勤の職員さんへ夜間の出来事を引き継ぎます。当時の勤務先では、午前9時頃にようやく退勤でした。
「お疲れさまでした!」
この一言を聞いた瞬間、身体はクタクタなのに、ものすごい達成感。夜勤を経験した方なら、きっとわかってもらえるはずです。
夜勤未経験の方へ|仕事内容だけでなく、働く環境も確認しよう
ここまで読んで「夜勤って大変そう……」と感じた方もいるかもしれません。実際、大変な仕事です。でも、経験を重ねる中で介助の工夫や、職員同士の連携の大切さも学びました。
これから夜勤の仕事を探すなら、夜勤者の人数、研修・同行の回数、休憩や仮眠の取り方、緊急時の看護職員との連絡体制を確認しておくのがおすすめです。
とくに、未経験でいきなり一人で対応することを当然と考えず、十分な指導や安全な体制があるかを確かめてください。
まとめ|介護の夜勤は、夕方から翌朝までやることがいっぱい!
私が経験した夜勤は、夕食介助に始まり、就寝準備、排泄介助、仮眠、夜間のケア、記録、起床介助、朝食、そして申し送りまで、まさに長い一晩でした。
未経験だった当時は「お金のため!」と飛び込んだ介護の世界。それが今では、福祉用具専門相談員としての仕事にもつながっています。
夜勤は決して楽な仕事ではありません。でも、無事に朝を迎えたときの達成感や、利用者さんとの何気ないやり取りは、今でも忘れられません。
そして最後に、夜勤明けの皆さんへ。まずはしっかり休んでくださいね!(笑)



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